就職してもうすぐ1年になるという20代の女性から相談を受けました。
子どもの頃からアトピー性皮膚炎があり、手足のくびれにたくさん湿疹があったけれど、高校生になる頃にすっきりきれいになったので「もう治ったのかな」と思っていたところ、就職したら皮膚の状態があちこち悪くなってきたということでした。
「一番気になるのはくちびるの皮がむけることで、マスクをしているときに擦れてさらに痛くなるので、マスクをしたくないけれどそうもいかない」とぼやいていました。
就職後、今までにやっていなかった新習慣はありますかとお聞きすると、マスク、消毒以外にも、一緒に入社した友達と昼食時に必ず「ラテ」を飲むようになったこと、口紅をするようになったこと、出社とテレワークがローテーションで順番が来るので、食事時間、入浴時間が今まで一定のパターンがあったのに不定期になり、朝、昼の食事を菓子パンで済ませることが増えたこと。
生活パターンが変化したせいか熟睡できなくなり、いつも疲れている感じがすることなど、沢山のことを話してくれました。
私の方からは、便秘になっていませんか? 子どもの頃にアレルゲンだった食物はありませんか? という二つの質問をしました。
すると、子どもの頃は乳成分がアレルゲンで赤ちゃんの頃は嘔吐や下痢があり、幼稚園の頃は皮膚に症状が出たので、小学生の頃までは牛乳もパンもまったく食べていなかったことが分かりました。
そして「就職してからは便秘がちになり、最近は慢性的になったので何とかしなくちゃと思っていたところです。どうして便秘だとわかったんですか?」と驚かれました。
菓子パンは食事ではなくて甘いものだし、ラテも甘いものです。
野菜や繊維質を食べないと便秘がちになるし、生活パターンが崩れて寝不足になっているということはホルモンバランスや自律神経も乱れてくるはずだから、それに気づく身体のサインは便秘かな? と思ったのです。
仕事のローテーションを自分で変えることはできないけれど、蒸し器で温野菜を作ってタッパーに入れてお弁当にして、おにぎりや果物をコンビニエンスストアで買って食べるとか、外食するにしてもタンメン、野菜炒め、グリーンサラダなど、野菜のものを必ず選ぶようにして、菓子パンを食べる回数を減らすことはできないかしら。
よく聞く話かもしれないけれど、ヨーグルト、キムチ、納豆などの発酵食品を必ず1品朝昼晩のどこかに取り入れるようにするとお腹の中はずいぶん楽になると思います。
私たちはお医者さんの立場ではないけれど、これだけのことを何カ月か継続していると、便秘が緩和されてきて、それに伴って皮膚トラブルが減ってくることは多くの人が経験していることなので、試しにやってみることをお勧めしたいです。
それから唇がむけてマスクをしても痛いということは、かなり悪い状態だと思うので、口紅を使わないことをお勧めしたいです。口紅を使わずにいれば唇の状態は落ち着いてくるのではないかと思います。
治ったら色付きリップクリームを使うくらいにとどめることをお勧めします。