サブタイトル

頬が切れて痛々しかった

本棚を整理していたら、離乳を始めて間もない頃の子どもの写真が出てきました。

口の周りから頬まで真っ赤になってかぶれている姿を記憶にとどめていたくて撮影したものです。

塩分が少しでも含まれているものを食べると必ずこんな顔になってしまうので、何度も小児科を尋ねましたが「食後にきれいに洗ってあげればじきに消えますよ」と優しく諭されて帰されてばかり。

初めての子育てで、不安なことばかりなのにこんな皮膚の状態を目の当たりにして、あの頃は悲しくて怖くて心がはちきれそうでした。

洗っても洗ってもほっぺのかぶれは広がるばかり。

食べ物がほっぺに当たらないように、温野菜サラダはステック状のものを作り、おにぎりは子どもが一口で食べられるような小さなまん丸おにぎりを作ったりして、子どもが自分で食べる時も口の周りがあまり汚れないような食べ物ばかり作っていました。

保育ママさんの家に週に何回か子どもを預けて職場に行くようになると、保育ママさんが食べさせたものがとりわけ症状がひどくなることに気づきました。

ベテランの保育ママさんでとても頼れる方だったので、感じたことを率直に伝え「子どもの頬に亀裂ができて浸出液が出てくることは今までなかったのにどうしたのだろう」と不安な気持ちをぶつけてみました。

保育ママさんからの提案で1冊のノートを行ったり来たりさせながら先生が食べさせた食事記録と家での子どもの様子、自宅での食事記録などを記録することになり、沢山の手間はかかりましたがその時はノート上のやりとりに随分勇気づけられました。

二週間分の記録をじっくり眺めてベテラン保育ママさんがつぶやいたのは「卵のアレルギーがあるかもね」という言葉でした。

左に食事記録、右に子どもの様子を書くような見開きの小さなノートでしたが、私は顔のどのあたりに浸出液が出ているか、へたくそな絵も書き込んでいたので、情報がいっぱい詰まったノートになっていました。

それを持ってもう一度小児科を訪ねると「アレルギーかどうか様子を見てみましょう」と先生は応え、ようやく子どもの痛々しい切れて浸出液が広がる赤いほっぺの治療が始まりました。