株式会社日本免疫粧研 / JAPAN IMMUNITY COSMETICS LABO

Column

子育てとアトピーと

電話相談の話題や子育て中の出来事などにふれながら、様々なテーマについて考えます

動物が人里に持ち込むマダニやヒルのこと

春先になると動物が人家に近づいたという話題が増えます。

山がちな地域だけでなく民家の庭先に植木が少しあるだけで近くの公園にもほとんど樹木がないような地域でも、都心の低層のビルが立ち並ぶような地域でも、小動物は時々現れて話題になっています。

サル、イノシシ、熊などは頻繁にニュースをにぎわせたこともあったと思います。

動物の凶暴性や寄生虫、ウイルスなどの人への影響が気になる人も多いとおもいますが、それよりもっと直接影響があるのは、動物の体についているマダニやヒルがいっしょに移動することです。

どんな体質の人でも、マダニに刺されればかゆくなるし、ヒルに血を吸われれば少しの間は血が止まらなくなります。

けれどもアレルギー体質の人はマダニに刺されるといつまでも皮膚症状が治まらず、抗アレルギー剤を飲み続け、時にはステロイドを含む外用剤の力を借りないといけなくなります。

人によってはそれが1年近く続くこともあります。

ヒルに血を吸われた後も治りが悪く、浸出液が出て自分の体液にかぶれてその傷口が広がる人もいます。

先日も、家の近くの公園でヒルにくっつかれてしまった高校生がハイソックスのゴムの部分に傷が残り「何カ月もかゆくて痛くて辛かった」と話してくれました。

公園のベンチに座って友達とおしゃべりしていてヒルにくっつかれてから、帰宅後お風呂に入るまで全く気が付かなかったそうです。

友達も同時にヒルにくっつかれていましたが、数日間で血を吸われた後も全く分からなくなったので、なんだか悔しいとその高校生はぼやいていました。

筆者もズボンの裾が足首のあたりに布が余分にたまるようなデザインのズボンをはき、サンダルを履いて庭先のポストに郵便を取りにいったところ、そのわずかな時間にマダニが足首についてしまったことがあります。

血を吸ってブルーベリーの粒みたいにまん丸になってズボンのひだにくっついているのを見つけて、慌てて外に出して潰しました。

残酷なようですが潰さないとまた刺されると野外活動のプロの人に教えてもらったのでそのようにしました。

刺された傷口はそれから半年の間、治ったと思ったらまた悪化するという状態を繰り返し散々な思いをしました。

アレルギー体質の人にとっては一事が万事「些細なこと」では済まされないところがつらいです。

今はまだ寒くて外のベンチでのおしゃべりはできないけれど、花が咲く頃には人も外で過ごしたくなりますし、動物も人間の生活環境に侵入してくるようになります。

動物が以前にも増して出没するようになった昨今、些細なことと思わずに対策しなければならないのだろうと思います。

Column List

    繊細な男ごころ?(1)

    繊細な男ごころ?(2)

    災害支援でであうこと

    災害弱者支援のこと

    綿毛布と衣類のこと

    電話相談の記録から―

    お母さんのケアにも応援が必要

    おっぱいをやめればアトピーが治る?

    箱ティッシュのこと

    憂鬱や不機嫌はアトピーのせい?

    「すすぎ残りなし」のこと

    処方された薬を勝手に止めてみたものの

    良かれと思われることがつらい

    指先が少し憂鬱

    紙おむつと布おむつどっちがいいの?

    お父さんと娘さんの仲直り

    思春期の身だしなみ

    絆創膏が使えない

    窓を閉め切っていませんか?

    食生活と皮膚のこと

    消毒のし過ぎで手荒れがひどくなった

    マスクで思い出したことがあります

    「自分でできる」を待つ時間

    お化粧したいのに

    化粧したがる我が子に腹が立つ

    残留塩素とかゆみのこと

    子どもの言い分、親の心配。

    たかが耳切れ、されど耳切れ

    「入店お断り」の感染対策のこと

    就職したら肌トラブルが始まった

    痒い場所は身体のシグナルかもしれない

    二重マスク・抗菌マスクのこと

    もう一度洗い残しのこと

    アトピー性皮膚炎は遺伝するのかな

    ニョロニョロはもういない

    大きくなったら治るといわれても

    汗をかく部活動はやめさせるべき?

    動物を飼うこと

    母の手際と猫のこと

    偏食で痩せている-お父さんのチャレンジ-

    偏食で痩せている-責められていると感じるお母さん-

    偏食で痩せている-世の中と折り合いをつける-

    お風呂は悩みの種だった

    コロナ禍でもお医者さんとの対話をやめないで

    アトピー性皮膚炎の再発に気持ちが揺れる

    汗をかきたくなくてじっとしているわが子が心配(1)

    汗をかきたくなくてじっとしているわが子が心配(2)

    プールに入ったら塩素を洗い流し保湿しよう

    関連疾患とのおつきあい(1)

    関連疾患とのおつきあい(2)

    卵アレルギーとストロフルスのこと

    とびひのこと

    抗アレルギー薬のこと

    薬のこと「本当にそれでいいのかな?」

    動物が人里に持ち込むマダニやヒルのこと

    杉の木もないのに春先は目の周りがヒリヒリ

    春先のアトピー性皮膚炎の悪化をわかってもらえない

    ラテックス対策が必要でした

    傷だらけでもついやってしまうシュッ

    もう一度「薬のこと」

    ステロイドのこと

    かゆい眼鏡(1)

    かゆい眼鏡(2)

    新素材のこと(1)オムツ

    新素材のこと(2)食事エプロンやスタイ

    ビタミン補給と二人三脚

    扱いづらい身体のことをお父さん分かってよ