春先になると動物が人家に近づいたという話題が増えます。
山がちな地域だけでなく民家の庭先に植木が少しあるだけで近くの公園にもほとんど樹木がないような地域でも、都心の低層のビルが立ち並ぶような地域でも、小動物は時々現れて話題になっています。
サル、イノシシ、熊などは頻繁にニュースをにぎわせたこともあったと思います。
動物の凶暴性や寄生虫、ウイルスなどの人への影響が気になる人も多いとおもいますが、それよりもっと直接影響があるのは、動物の体についているマダニやヒルがいっしょに移動することです。
どんな体質の人でも、マダニに刺されればかゆくなるし、ヒルに血を吸われれば少しの間は血が止まらなくなります。
けれどもアレルギー体質の人はマダニに刺されるといつまでも皮膚症状が治まらず、抗アレルギー剤を飲み続け、時にはステロイドを含む外用剤の力を借りないといけなくなります。
人によってはそれが1年近く続くこともあります。
ヒルに血を吸われた後も治りが悪く、浸出液が出て自分の体液にかぶれてその傷口が広がる人もいます。
先日も、家の近くの公園でヒルにくっつかれてしまった高校生がハイソックスのゴムの部分に傷が残り「何カ月もかゆくて痛くて辛かった」と話してくれました。
公園のベンチに座って友達とおしゃべりしていてヒルにくっつかれてから、帰宅後お風呂に入るまで全く気が付かなかったそうです。
友達も同時にヒルにくっつかれていましたが、数日間で血を吸われた後も全く分からなくなったので、なんだか悔しいとその高校生はぼやいていました。
筆者もズボンの裾が足首のあたりに布が余分にたまるようなデザインのズボンをはき、サンダルを履いて庭先のポストに郵便を取りにいったところ、そのわずかな時間にマダニが足首についてしまったことがあります。
血を吸ってブルーベリーの粒みたいにまん丸になってズボンのひだにくっついているのを見つけて、慌てて外に出して潰しました。
残酷なようですが潰さないとまた刺されると野外活動のプロの人に教えてもらったのでそのようにしました。
刺された傷口はそれから半年の間、治ったと思ったらまた悪化するという状態を繰り返し散々な思いをしました。
アレルギー体質の人にとっては一事が万事「些細なこと」では済まされないところがつらいです。
今はまだ寒くて外のベンチでのおしゃべりはできないけれど、花が咲く頃には人も外で過ごしたくなりますし、動物も人間の生活環境に侵入してくるようになります。
動物が以前にも増して出没するようになった昨今、些細なことと思わずに対策しなければならないのだろうと思います。