耳にあたる部分がきっかけでした
看護学校生のSさんも前回ご紹介したMさんと似たような体験をしました。
耳の上から始まって耳の後ろ側にかゆみとジクジクした湿疹が広がりました。
きっかけは新しい素材の眼鏡でした。
MさんとSさんの発症のきっかけは眼鏡でしたがメーカーは違っていました。
ただ、新しくて軽い素材で今までにない色合いを選択できるものでした。
Sさんは眼鏡のツルが刺激になっていると気づき、ツルに包帯を巻いて対策していますが「かっこ悪いですよね」と意気消沈していました。
耳の症状が落ち着いてきた頃に、ボールペンやペンケースなど、柔らかい素材のプラスチック様のものに触れるとかゆみを感じるようになりました。
さらには、新しい電話機や掃除機が家に届いた時に、機器が入っていた袋状のクッション素材に触れたときも手指が赤くかゆくなりました。
直接の原因物質や因果関係はわかりませんが、新しい眼鏡のツルにかぶれたことからドミノ倒しのように接触するとかゆくなるものが増えてしまいました。
看護学校や実習先の施設ではふいに新しいものに触れてしまう機会があるので、右手には綿の手袋をして対策しているとのことでした。
対策が難しいものについて質問すると「薄型の新しい素材の生理用品はちょっとつらい」と教えてくれました。
「昔ながらの分厚いナプキンなら問題ないのでそういうのを見つけるとまとめ買いしていますが、母や妹は気のせいだよと言って相手にしてくれないので、買い物を任せられないんです」
目下の悩みは、自分の状態を家族があまり信じてくれないことだと話すSさん。
耳や手などの症状が出たときの写真を残しておいたりメモ程度の日記をつけて、必要な時はそれを見せて説明したらいいかも、とアドバイスしました。
共感して支えてくれる家族が必要だと改めて感じました。