株式会社日本免疫粧研 / JAPAN IMMUNITY COSMETICS LABO

Column

子育てとアトピーと

電話相談の話題や子育て中の出来事などにふれながら、様々なテーマについて考えます

ニョロニョロはもういない

子どもは既に巣立って一人暮らしをしています。

先日久しぶりに帰ってきて、お茶を飲みながら昔話をしました。

親も子もそれぞれが腕や指先に症状があり「薬を塗り」「包帯を巻く」ことを1日に何度も繰り返さねばならず、薬で汚れた包帯が山のようになって、それを毎日洗いひとつひとつ広げて洗濯ばさみで吊るして干した光景を、二人して事細かに思い出しました。

それはまるで、ムーミン谷に住むニョロニョロが歩いてきたみたいで、あれは我が家の軒先を見て描いたイラストなんじゃないかと言いあったりしました。

薬を塗って包帯を巻くことは永遠に続くと思っていたので、気が付いたときには必要なくなっていたことがとても不思議でした。

いったい何年間ニョロニョロがいたのかも、記憶はあいまいでした。

網目の包帯が、湿潤で崩れていくような皮膚を覆ってくれて、かゆみをだいぶ和らげてくれることに気づいたのは子どもが小学生になった頃だったと思います。

そこから計算するときっと7年か8年は包帯を洗って干していたのではないかと思います。

その後も症状はなくなったわけではないものの、症状が出る場所が変化し、湿潤に悪化していくこともほとんどなくなり、悩みや課題も変化していました。

子どもは一番多感な時期に、いつも包帯をしている状態で、匂いや色も気にしていたのに、今ではそのできごとが「何かを乗り越えた記憶」として残っているようでした。

私は、子どもの皮膚の状態が落ち着き、包帯が不要になってからも、いつまたぶり返すのかという不安にさいなまれ、その後5年くらいはきれいに洗った包帯や、補充した新品の包帯を箱にセットしいつでも使えるように準備していました。

ある時それを全部ゴミ箱に入れて「もう大丈夫」と自分に言い聞かせたのですが、親子それぞれで記憶していた同じ景色を笑って語り合えたことで、あの不安だった日々が少し癒された気がしました。

Column List

    繊細な男ごころ?(1)

    繊細な男ごころ?(2)

    災害支援でであうこと

    災害弱者支援のこと

    綿毛布と衣類のこと

    電話相談の記録から―

    お母さんのケアにも応援が必要

    おっぱいをやめればアトピーが治る?

    箱ティッシュのこと

    憂鬱や不機嫌はアトピーのせい?

    「すすぎ残りなし」のこと

    処方された薬を勝手に止めてみたものの

    良かれと思われることがつらい

    指先が少し憂鬱

    紙おむつと布おむつどっちがいいの?

    お父さんと娘さんの仲直り

    思春期の身だしなみ

    絆創膏が使えない

    窓を閉め切っていませんか?

    食生活と皮膚のこと

    消毒のし過ぎで手荒れがひどくなった

    マスクで思い出したことがあります

    「自分でできる」を待つ時間

    お化粧したいのに

    化粧したがる我が子に腹が立つ

    残留塩素とかゆみのこと

    子どもの言い分、親の心配。

    たかが耳切れ、されど耳切れ

    「入店お断り」の感染対策のこと

    就職したら肌トラブルが始まった

    痒い場所は身体のシグナルかもしれない

    二重マスク・抗菌マスクのこと

    もう一度洗い残しのこと

    アトピー性皮膚炎は遺伝するのかな

    ニョロニョロはもういない

    大きくなったら治るといわれても

    汗をかく部活動はやめさせるべき?

    動物を飼うこと

    母の手際と猫のこと

    偏食で痩せている-お父さんのチャレンジ-

    偏食で痩せている-責められていると感じるお母さん-

    偏食で痩せている-世の中と折り合いをつける-

    お風呂は悩みの種だった

    コロナ禍でもお医者さんとの対話をやめないで

    アトピー性皮膚炎の再発に気持ちが揺れる

    汗をかきたくなくてじっとしているわが子が心配(1)

    汗をかきたくなくてじっとしているわが子が心配(2)